【バカ】背筋も凍る恐怖…街ナカに当たり前存在する殺戮ハウスの謎とは…。
魚をぶっ●しまくり…おぞましい現実
あなたはご存知だろうか?
世の中には我々が想像もつかないほどの
恐ろしい出来事がいともたやすく
行われていることを…。
私自身、受け入れるのは勇気がいった。
なぜなら、私が生きている世界は、
もっと平和なものだと信じていたからだ。
しかし…。
その淡い期待は龍が如く弾け飛んだ…。
私はこの情報を聞いたときに足を疑った。
間違えた。
耳を疑った。
(であってるよね?)
なぜなら、
街ナカで平然とその物件が存在しているからだ。
その建物の内部では、
死んで間もない魚が
大量にレールの上を移動しているという。
注文内容に応じて
都度切断され運ばれてくるらしい。
恐ろしい…!
私は恐怖のあまり糞を垂れ流した!
糞はとめどなく流れた。
終わりが見えない部活のダッシュのようだった。
しかし…
こんなことが許されていいのか?
私は意を決してその店に行くことにした。
―――…
――…
―…
その店はとある国道沿いにあった。
一見すると、ファミリーレストランと変わらない。
本当にここで海の幸を
大量殺戮しているのだろうか…?
いや、いかんいかん。
見た目に騙されてはいけない。
見た目というのはこちらが勝手に
抱いた幻想に過ぎない。
私はすでに痛い思いでがあった。
以前出たバスケの試合。
のび太くんのような風貌の相手。
私は思いっきり舐めていた。
ところが…。
パツン!
のび太に3Pを何本も決められた…。
完全にのび太の見た目にやられた…。
のび太のクセに生意気な…!
舐めてはいけない。
決めつけてはいけない。
これが私の人生の教訓になった。
(のび太は射撃がうまいしな…。)
緩んだ気を再度引き締め扉をあける。
ペッパー君「いらっしゃいませ!」
私は度肝を抜かれた!
機械がこちらを見ながら
身振り手振りで人間を出迎えているではないか!
こんなに恐ろしいことがあるだろうか。
たとえるなら、
「メンチカツ」だと思ってたら「白身のフライ」
だったくらい恐ろしい。
あぁ思い出してだけでもゾクゾクする!
弁当屋、定食屋は責任を持って
フライ系には「ふせん」で
名前を記載してもらいたいものだ!
クソッタレめ!
くたばれ!
「メンチカツ楽しみ!」
からの
「白身のフライやんけ…」
のガッカリ感はなにものにも変えがたい。
ペッパー君「何名様でお越しでしょうか?」
ゴクリ。
この質問はスパイかどうかを
試すための質問なのだろうか…?
たしかに私は一人だ。
だが、こんな危ない店にたった一人で
来るということ自体疑われているのだろう。
ましてや相手は機械だ。
私の体温の上昇。
呼吸の速度。
瞳孔の開き具合など。
これらは自動でスキャンされているかもしれない。
ましてや、
政府のネットワークとつながっており、
完全に個人情報を取得できる
巨大なシステムが構築されいたら…。
不安が止まらない。
が、ここは心配していても始まらない。
私「一人だ。」
平静を装い、機械につげる。
機械が首をかしげる。
ペッパー君「人数を選んでください」
「ッ…!」
そうか…!
最初は答えることで音声ファイルを取得。
そこから声の微妙な震えなどを
認識するのかと思っていたが。
まさかディスプレイに
触れさせるタイプだとは…!
ここではごまかしが効かなそうだ。
パネルに触れた瞬間、瞬時に
心拍数をはかられてしまうのだろう。
しかし…。
こんなところでつまづいて
いるようでは先へ進めない。
「一人」のボタンを押す。
ビィィィィ サクッ
機械から白い物体が放出される。
レシートだ。
番号が書かれている。
ふむ。
察するに、先程の押した際に
自動ではかった血圧を教えてくれているのだろう。
ペッパー君「番号の場所へお進みください。」
よく見るとそれぞれのテーブルに番号が振られている。
クッ…!
だまされた!
ここで血圧だと油断させて、
スパイかどうか見極める質問
だったのかもしれない。
じわっ。
濡れた額から顔の横をつたい床へ汗が落ちる。
こんなに動揺していたのか…。
平静を保とうと必死だ。
自分の心臓の音が聞こえる。
なんとかしてテーブルに座る。
つっ…。
ついに…。
ついに恐れていた事態を目の当たりにした。
目の前を絶え間なく
動き続けるベルトコンベア。
その無機質な動きはある意味
人間の血液にも似た動きだった。
絶え間なく無駄がない。
そして、
ある意味では神秘さも
感じさせる動きだった。
その、ベルトコンベアの上。
なんとも落差の少ない皿。
なんならフリスビーのほうが皿っぽいほどの、
皿っぽさが少ない皿だった。
皿と呼んでいいのだろうか?
カッパの頭はなぜ皿と
呼ばれるのだろうか?
ヒザの皿は割れたら
交換すればいいのだろうか?
サラサラヘアーを目指している女性達は、
頭に皿を2枚ばっかし乗せれば
その願いは叶うのだろうか?
アメリカ人のサラさんという名前の人は、
ここに来た時にどんな感情を抱くのだろうか?
皿の上に横たわる死んで間もない
魚介類達…。
グッ…!
奥歯を噛みしめる。
思わず目をそむける。
ここに来るまでは大海を泳いでいたであろう。
容易に想像がつく。
~~~…
~~…
~…
魚A「今日はなにして遊ぶ?」
魚B「おにごっこしようぜ」
魚A「よっっしゃ!お前鬼な!
スタート!」
魚B「えっ、ズリィ!」
魚A「ハーハッハッハ!」
魚B「ッ!?オイ!前見ろ!」
魚A「その作戦には引っかからないぜ!」
魚B「そうじゃねぇ!あみが…」
魚A「そ…そんなバ…うわぁぁぁぁ!」
魚B「うアァァァ!待ってくれェェ!」
ザバアァァン!
漁師A「ヘッヘッヘッ…。
今日も大漁大漁ォ…」
漁師B「今日もうまそうなヤツらだよ…
クックック…」
魚A「た…たすけ…息が…
鬼さん…こちらぁ…」ガクッ
~~~…
~~…
~…
鼻の奥がツンとなる。
わさびではない。
決してわさびを
皿の上に出したからではない。
これはコーラを飲んだらゲップが
出るくらい確実だ。
辛かったろう。
苦しかったろう。
私は胸を痛める。
この子への最大の供養は。
誰かの役に立てたという証明。
今、証明してやるからな。
私はベルトコンベアから取り出した皿を見つめる。
真っ赤なその肉片は、
当然モザイク無し無修正だった。
海のブラックダイヤモンドと
呼ばれるその物体は。
元は大海を自由に泳いでいた
生命体とは思えないほどきれいだった。
ソイソースをたらす。
口に運ぶ…。
めちゃうめぇやんけ…!
私はこの一件でファイナルフラッシュが使えるようになった。
~完~
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